TECHNOLOGY

取り扱っている技術

当社の技術力と専門知識

電解液製造とV回収技術

未利用資源からのバナジウム回収

当社は石油コークス(PC)火力発電所の産業廃棄物である電気集塵煤(EP煤)に含まれるバナジウムを高効率で回収し、電解液の原料となるメタバナ(メタバナジン酸アンモニウム)の形態で抽出します。又、同時にメタバナ以外の有価物(NH3,石膏他)の回収も可能です。 現在、EP煤以外の未利用資源(例;廃触媒等)からもバナジウムを回収する技術開発を進めています。

電気集塵煤(EP煤)

生成したメタバナ

回収Vからの電解液製造技術

当社は電解液を製造するプロセスとして、メタバナ原料から不純物を除去するメタバナ高純度化プロセスを経て、還元炉による煆焼プロセスにより4価酸化物(V2O4)を生成します。この4価酸化物(V2O4)から更に不純物を除去し、電解還元槽で3.5価の電解液を製造します。

煆焼炉

製造した電解液

バナジウム電解液は充電状態に応じて価数と色が変化します。

VRFBシステムコンサル

VRFB電池の実証

当社は設立以来、VRFB電池の優位性や特長に着目し、研究を進めてきました。

  • VRFB電池の各種性能の把握

  • VRFB電池を構成する基本電池部材の把握

  • 電力貯蔵電池に要求される各種機能試験及び確認

  • VRFB電池に使用する各種電解液の性能評価

簡易型VRFB試験装置【250W】(マニュアル操作)

自動VRFB試験装置【250W】(自動操作)

バナジウム電解液用ロングラン実証試験装置

バナジウム電解液用ロングラン実証試験装置

実機稼働条件でのレドックスフロー実証試験装置を製作し、バナジウム電解液のロングラン試験を実施しております。

評価技術

当社は電池セルの製造や電池システムに取り組んできた経験により、電解液が電池本体に及ぼす影響について試験する独自のシステムを有しています。以下のような各種試験装置による性能評価を実施しています。

VRFBミニセル試験装置

VRFB 1セル分の試験装置であり、電解液の各種性能評価に使用します。

Mini Cell Test Equipment

電解液温度特性試験装置

ミニセル試験装置の10セット程度を恒温槽に収納し、電解液の温度特性(0℃~55℃)による各種電解液性能評価や、電解液が析出する限界試験等が試験できます。

Temperature Characteristics Test Equipment

電解液安定性評価装置

電解液の安定性評価装置は、電解液の温度による析出等の安定性を確認します。安定性確認の為、顕微鏡に温調ステージとカメラを組合せ、高温での正極側バナジウム電解液(V価)の安定性評価と低温時の負極側バナジウム電解液(Ⅱ価)の安定性評価を実施します。(安定性評価は析出粒子の析出状況を特定波長の強度変化等で検出するものです。)

Stability Evaluation Equipment

電解液ロングラン試験装置

電解液の充放電を繰返し、電解液の性能評価を実施します。電解液の充放電回数は、300サイクル以上で性能が安定すれば安定した電解液であると判断できます。

Long-run Test Equipment
充放電サイクル数による各種性能試験(サンプル)

充放電サイクル数による各種性能試験(サンプル)

電流密度に依存する各種効率試験(サンプル)

電流密度に依存する各種効率試験(サンプル)